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中世暗黒時代ミニチュアゲーム『SAGA』紹介 第6回 勢力その4

前回に引き続き、Sagaに登場する勢力を紹介いたします。全部を一気に紹介すると、かなりの分量になるので、勢力のデータが掲載されている本ごとに計4回に分けて掲載。その最終回となる今回は拡張版3冊目『ヴァリャーギ&バシレウス』に加え、海外のヒストリカル系ミニチュア情報誌『ウォーゲームス・イラストレイテッド』に掲載された勢力も合わせて紹介します。

基本的に以前の紹介記事を読んだ方向けの内容なので、まずはそちらをお読みください。

それでは早速はじめましょう!

■ヴァリャーギ&バシレウス(Varjazi & Basileus)

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◇ペイガン・ラス(Pagan Rus)

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歴史:
9世紀頃、東ヨーロッパに侵入し、定住したヴァイキング達。ルーシ族、ヴャリャーグなどとも呼ばれる。ルーシ・カガン国(汗国)やキエフ大公国を建国し、ビザンツ帝国や、ブルガリア帝国の他、周辺の遊牧民族などと戦った。ペイガンとは異教徒を指す言葉であり、彼らは北欧の神々を信仰しキリスト教化はしていない。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「ルーシ族」ページを参考にどうぞ。

ゲーム:
近接戦闘メインのヴァイキング系勢力。レヴィがジャベリンを装備。

バトルボードは、ロシアの寒さを活かして(?)相手の行動を阻害したり、能力を下げたりするアビリティが多い。特に「大いなる冬(The Great Winter)」は、相手の移動と射撃の射程をSに下げるという、騎兵や長射程の射撃主体の勢力に対してかなり凶悪。意図的に冬にしたり、寒波を発生させたり、もはや魔術のようなアビリティばかりである。

ヒーローは、周辺勢力に次々と戦いを挑みキエフ大公国をヨーロッパ最大規模にまで広げた大公「スヴャトスラフ1世」。周辺の遊牧民を傭兵として連れてくる事が可能。また、評判を大事にしたという話が反映され、彼の周囲で敵にヒットを与えられなかったユニットは疲労を受け、逆に4ヒット以上出したユニットは疲労がすべて消えるという能力を持つ。

◇ラス・プリンス(Rus Princes)

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歴史:
10世紀ごろウラジミール1世によってキリスト教化された後のキエフ大公国などのルーシ族の諸公国。キエフ大公国はビザンツからキリスト教やその他の文化を取り入れ、その後にビザンツ帝国と戦った。この頃にはヴァイキング系の傭兵はいるものの、民族としてのヴァイキング色は薄れ、キリスト教の時代となった(スターターセットの画像なし)。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「キエフ大公国」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
ウォーロード/ハースガードの強化に長ける勢力。ウォーロード/ハースガードは騎兵。レヴィはボウを装備。

バトルボードは先述の通り、ウォーロード/ハースガードを強化するアビリティが中心。射撃武器を装備していないにもかかわらずボウ/ジャベリンのように射撃を可能にするアビリティや、SAGAダイスを捨てる代わりにハースガードが近接/射撃フェイズ中に無敵になるなどまたしても魔術めいた強力なアビリティを持つ。

また、全ユニットが無限に行動可能になる(その代わり休息を行えなくなるので疲労がある程度貯まれば行動不能となる)アビリティも強い。

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ヒーローは、ルーシ族の公たち直属のエリート兵部隊「マライア・ドルジーナ」と公たちに仕えた テュルク(トルコ)系遊牧民の傭兵部隊「チョールヌィ・クロブキ(黒帽子族)(上画像)」。どちらも人物ではなく部隊で、前者はハースガードを、後者は傭兵のステップ・ノーマッドに追加のコストを払ってアップグレードするユニット。

「マライア・ドルジーナ」は、ウォーロードの特殊能力の一部を持ったユニットで頑丈。一方、「チョールヌィ・クロブキ」は、ステップ・ノーマッドをウォーリアー扱いにした単純な強化版といった感じ。

◇ビザンティン(Byzantines)

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歴史:
古代ローマ帝国が東西に分割された結果生まれた、コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)を首都とするビザンツ帝国(東ローマ帝国)。その長い歴史の中で、先述のルーシ族の他、イスラム帝国や遊牧民など様々な敵と戦った。中世暗黒時代では旧帝国領の回復と、キリスト教の布教に力を入れた。また、ビザンツ皇帝はヴァイキングの傭兵を親衛隊「ヴァラング」として重用していた。

ちなみに、東ローマ帝国の住民たちは自らをビザンツや東ローマとは呼んでおらず、ローマ帝国に住むローマ人と自称していた。一方で、ヴァイキングなどの西欧の住民からはギリシャ帝国と呼ばれていたようである(というわけで、ビザンツのプレイヤーは自らの勢力をローマと呼ぶといいだろう)。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「東ローマ帝国」ページを参考にどうぞ。

ゲーム:
ユニット同士の連携を重視するバランス型の勢力。ウォーロードとハースガードは騎兵。ハースガードとウォーリアーはボウを装備可能。レヴィはジャベリンを装備。

バトルボードは複数のユニットを同時に動かすアビリティや、近くにいる味方ユニットにヒットや疲労を肩代わりさせるアビリティなどが多い。また味方と近接戦闘中の敵ユニットに射撃を行うなど、高い文化レベルを持ったビザンツの高度な戦術を再現したようなアビリティが見られる。加えて、ビザンツの長槍「コントス」によるランス・チャージを再現したアビリティもある。

ヒーローは、「ビザンツ皇帝(バシレウス)」とヴァラング隊の隊長時代の「ハラール3世(ハラルド・ハードラーダ)」。「ビザンツ皇帝」は、戦闘能力は低いが、ヴァラング隊やカタフラクト(重装騎兵)など特殊なユニットを使える。一方、「ハラール3世」は、全ユニットがヴァラング隊となり、ヴァラングのバトルボードも使えるようになる。

■ウォーゲームス・イラストレイテッド(Wargames Illustrated)

◇スクレリング(Skraelings)

歴史:
ヴァイキングが現在の北米にあたる「ヴィンランド」で出会ったとされるアメリカ先住民たち。アイスランドに行ったヴァイキングが出会ったトゥーレ人にも使われているが、この「Saga」では前者の方を指している。(スターターセットの画像なし)

『ヴィンランド・サガ』にはいまのところ未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「スクレリング」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
相手のバトルボードをコピーする射撃主体の勢力。ハースガードが存在せず、ウォーロードとウォーリアーはジャベリンを装備。レヴィはボウを装備。騎兵はなし。全体でアーマーが-1されている。

バトルボードは相手のバトルボードのアビリティをコピーして使うという強力なアビリティの他、全軍を同時に動かしたり、死んだモデルで新たなユニットを組み再登場させる(雰囲気としては死者の復活ではなく、新たな部隊が登場する)といったアビリティもある。

ヒーローは無し。スクレリングのデータとバトルボードはこちらのリンク先でPDF形式で無料配信中。

◇ステップ・トライブ(Steppe Tribes)

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歴史:
大草原をからやってきた遊牧民たち。様々な遊牧民がいるが、「Saga」には、後にロシア周辺を支配するタタール人(モンゴル)、ハンガリーを中心に一大遊牧国家を築いたアヴァール人(起源不明)、クリミア半島を支配したハザール人(テュルク系)、後に帝国を築くセルジューク族(トュルク系)、先述のハンガリー人、 ペチェネグ (後の黒帽子族)などが関わりが深い。彼らは東欧に住むルーシ族やビザンツと激しく戦った。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「遊牧民」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
騎兵による射撃主体のまさに遊牧民な勢力。レヴィ以外全て騎兵。レヴィはボウを装備し、それ以外は「コンポジット・ボウ」を装備。コンポジット・ボウはジャベリンとほとんど変わらないが、移動する前後どちらかで射撃できる武器。その代わり、ハースガード/ウォーリアーはアーマーが低い。

バトルボードも全軍が一斉射撃するアビリティなど射撃強化が中心。また、射撃をするために近接戦闘から離脱するアビリティや、一度盤上から消えて、別のところから出てくるといったアビリティもある。

ヒーローはビザンツ帝国の支配から抜け出すために反乱を起こしたブルガリア人「ペタル・デリャン」(ちなみにその反乱鎮圧で目覚ましい活躍をしたのがハラール3世)。

裏切り者に目を切られ失明しながらも、大きな剣を振り回し軍を指揮したという史実(!)を再現し、攻撃ができない代わりの防御のダイスが増え、共に突撃したユニットが鼓舞され攻撃回数が増えるというルールを持つ。また貧者の味方だったので、レヴィがウォーリアー並みの性能に強化されるというルールも持つ。凄い男だ。

ステップ・トライブのデータとバトルボードはこちらのリンク先でPDF形式で無料配信中。

だいぶ時間がかかりましたが、これで全勢力の紹介は終わり。次回は『Saga』を遊ぶために必要なものを紹介していきたいともいます。

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中世暗黒時代ミニチュアゲーム『SAGA』紹介 第5回 勢力その3

前回に引き続き、Sagaに登場する勢力を紹介いたします。全部を一気に紹介すると、かなりの分量になるので、勢力のデータが掲載されている本ごとに計4回に分けて掲載。今回は拡張版2冊目『レイヴンズ・シャドウ』!

基本的に以前の紹介記事を読んだ方向けの内容なので、まずはそちらをお読みください。

それでは早速はじめましょう!

■レイヴンズ・シャドウ(Raven’s Shadow)

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◇フランク(Frank)

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歴史:
5世紀から9世紀にかけて現在のドイツ/フランスを支配したゲルマン系の人々。彼らが築いたフランク王国には、「クローヴィス1世」が開いたメロヴィング朝、その後に登場した「カール大帝(シャルルマーニュ)」で有名なカロリング朝、カールの死後起こった分裂を経て王位を継承した「ユーグ・カペー」のカペー朝がある(カペー朝をフランス王国の始まりとすることも多い)。

ゲルマン系の周辺国と激しく戦った他、スラブ人、後ウマイヤ朝のイスラム勢力、さらには騎馬民族とも戦い、征服している。その成果のほとんどがカール大帝のもの。あまりヴァイキングとは戦っていないはずだが、フランク王国で最も「Saga」らしい人物はこのカール大帝だろう。

『ヴィンランド・サガ』にはカール大帝亡き後の分裂の時期のフランク人が1巻に登場。もっと知りたい方はWikipediaの「フランク王国」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
騎兵寄りのバランス型勢力。メロヴィング朝、カロリング朝、カペー朝の3つの時代を再現した編成ルールのどれかを1つ選んで遊ぶ。後期になればなるほど編成はノルマンに近づいていき、カペー朝期を選ぶとクロスボウが使える(史実でも装備がノルマンに近づいたためか)。

バトルボードのアビリティは疲労を減らしたり、ダメージを減らしたりするものが多いが、それら効果がバトルボードの特定箇所にSAGAダイスが乗っていれば乗っているほど効果が上がるという特有のルールを持つ。そのため、SAGAダイスを操作する系のアビリティも豊富。正直、かなり玄人向け勢力かもしれない。

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ヒーローは先述の「カール大帝」と彼を支えた(とされる伝説の存在の)パラディンの「ローラン(上画像)」。「ローラン」は『ローランの歌』を再現した、彼が死ぬとものすごい数の増援が来るルールが再現されており、ウォーロードなのに死ぬことが目的になりかねない凄い能力の持ち主。しかし、史実どおり、カール大帝の方が、ウォーロードとしてかなり優秀。

◇アイリッシュ(Irish)

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歴史:
アイルランドに住むケルト系の人々。中世暗黒時代の頃はヴァイキングの襲撃にかなり苦しめられ、土地を奪われた。10世紀後半になると「ブライアン・ボルー」によって統一王国が作られ、ヴァイキングたちは彼らと同化していった。ちなみに、アイルランドのというとクー・フーリンなどのケルト神話が思い浮かぶかもしれないが、600年代頃の段階で既にキリスト教化されている。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「アイルランドの歴史」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
ウェルシュに近いジャベリン主体の射撃型勢力。全クラスがジャベリンを装備可能。ウォーロード/ハースガードはジャベリンと引き換えにデーン・アックスを装備可能。アイルランドではチェインメイルが珍しかったため、ハースガードのアーマーが他勢力より1低い

また、ハースガードを2体までウォーロードの代理戦士「クーラ(Curaidh)」に、ウォーリアーを8体までアイリッシュ・ウルフハウンドに変更可能。「クーラ」はウォーロードの能力を少し薄めた形で受け継いでいる強力な単独ユニット。「ウルフハウンド」はその名の通りの犬ユニットで、騎兵と同スピードで、さらに足場の悪い地形でも速度を落とさず進む事ができるが、アーマーが低い。

バトルボードは攻撃と防御への強化するものが豊富。また、ウォーロードとクーラに強力な防御ボーナスを与える「王者の血(Blood of The Kings)」やウォーロードとクーラと近接戦闘中の相手に自動命中の攻撃を行う「アイルランドの子ら(Seed of Ireland)」などヒロイックな能力も強い。

ヒーローは先述の「ブライアン・ボルー」とその兄弟の「ウルフ」。「ブライアン・ボルー」は老齢のウォーロードで戦闘能力はないが、指揮能力に優る。「ウルフ」はクーラ扱いでウォーロードではないがヴァイキングのサガの登場人物であり、尋常じゃない戦闘能力の持ち主。

◇ノース・ゲール(Norse–Gaels)

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歴史:
北アイルランドやスコットランド、マン島などに攻め入り定住した後、そこに住んでいたゲール人(ケルト系)と同化していったヴァイキング(ノース人)の末裔。現在のアイルランドの首都「ダブリン」は9世紀頃に彼らがケルト人の街を破壊してその上に交易拠点として築いた街である。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaのこちらのページを参考にどうぞ。

ゲーム:
挑戦(Challenge)」という特殊ルールを持つヴァイキング系接近戦勢力。ウォーリアー/ハースガード/ウォーロードがデーン・アックスを装備可能。ウォーリアー/レヴィがジャベリンを装備。騎兵はなし。

「挑戦」とは、ノース・ゲールのユニットがチャンピオン(代表)を1人出し、敵ユニットに決闘を申し込むという特殊ルール。敵はユニットの中からチャンピオンを1人出して挑戦を受けるか、拒否するかを選ぶ。挑戦を受けると邪魔の入らない一対一の特殊な近接戦闘が始まる。敵のチャンピオンを殺して勝つか、相手が挑戦を拒否すると勝利した扱いとなる。

バトルボードはヴァイキングのものに近いが、その「挑戦」を行い勝利すると発動する強力なアビリティが揃っている。そのため「挑戦」の時の攻撃にボーナスを与えるものも豊富。

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ヒーローは、ブライアン・ボルーの死を予言し、自ら殺した妖術使い「”刃では殺せぬ者”ブロディア(上画像)」と大鴉の軍旗が有名な「オークニー伯シグルド」。「ブロディア」は史実どおり(?)魔法のチェインメイルと、予言能力を持つファンタジーな能力を持つとんでもないキャラクターになってます。

◇キングダム・オブ・ストラトクライド

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歴史:
スコットランドの南あたりに5世紀頃に興ったブリトン人の王国(現在のダンバートンのあたり?)。アルト・クラット(Alt Clut)とという名前でも知られる王国。ノース・ゲールに攻めこまれ王を誘拐され、殺されたりしている。11世紀ごろ、アルバ王国(スコット人の王国)に併合されている。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「ストラトクライド王国」のページ(英語)を参考にどうぞ。

ゲーム:
奇襲が得意な騎兵主体の勢力。ウォーロード(強制)/ハースガード(強制)/ウォーリアー(選択)が騎兵となる。レヴィがジャベリンを装備。初期配置の際、ウォーロード以外の6体以下で構成された騎兵ユニットを盤外に待機させられる。

バトルボードは対象が騎兵に限定された移動関連のアビリティがほとんど。また、盤外に待機しているユニットを好きな盤端から登場させたり、盤外から射撃したり、相手に疲労を与えるという奇襲的なアビリティが光る。

ヒーローは、先述の通りノース・ゲールに殺されたアルト・クラットの王「アート・ガル」とブルーネンバーの戦いでイングランド王「アゼルスタン」を相手に、敵であるアルバ王国、ダブリン王国(ノース・ゲール)と同盟を組んで戦った王「オーウェン1世」。「オーウェン1世」は徒歩軍団を作る能力がある。

 

こんなところで、今回は終わり。次回はエクスパンション『ヴァリャーギ&バシレウス』に収録された勢力とおまけの2勢力をご紹介します。

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中世暗黒時代ミニチュアゲーム『SAGA』紹介 第4回 勢力 その2

前回に引き続き、Sagaに登場する勢力を紹介いたします。全部を一気に紹介すると、かなりの分量になるので、勢力のデータが掲載されている本ごとに計4回に分けて掲載

基本的に以前の紹介記事を読んだ方向けの内容なので、まずはそちらをお読みください。

それでは早速はじめましょう!

■ノーザン・フューリー(Northern Fury)

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◇ヨムスヴァイキング(Jomsvikings)

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歴史:
ヨムスボルグに砦を構えるヴァイキングの傭兵団(おそらく実在しなかったとされる)。厳しい試練を突破した者のみが入団を許されるエリート集団。他のヴァイキングがキリスト教徒となる中、オーディンやトールを熱心に信仰していた。

『ヴィンランド・サガ』では北海最強の軍団と称され、ヨーム戦士団という名前で登場。ちなみに団員の「のっぽのトルケル」は(ヨムスヴァイキングが実在するとすれば)実在の人物。もっと知りたい方はWikipediaの「ヨムスヴァイキング」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
基本的にヴァイキングなので接近戦型……というか射撃を一切持たず、エリート集団であることを再現しており、レヴィも存在しない。騎兵もなし。全員デーン・アックスを装備可能。

固有の特殊ルールである「激怒(Wrath)」があり、バトルボードのアビリティの多くが、特定の効果を発生させるか「激怒」を増やすかのどちらかを相手プレイヤーに選択させるという形になっている。

そして一定までたまった「激怒」を開放すると、敵ユニットを動かしたり敵の行動をキャンセルしたり、伝説の存在であることを再現してか、もはや魔術の領域に突入している強力なアビリティを持つ。

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ヒーローは、ヨムスヴァイキングの首領で「トルケル」の兄「シグヴァルディ(上画像)」と、ヨムスヴァイキングのサガに登場する若き戦士「ヴァウン」。「シグヴァルディ」は、雇い主である王を裏切った話を再現し、敵近くでも一騎打ちをしなくていいという卑怯なルールを持ち、「ヴァウン」は周囲の味方ユニットを強化するが、必ず単独で突撃し、疲労で動けなくなるまで全軍休憩不可という脳筋にも程があるルールを持つ。

◇アングロ・サクソン(Anglo-Saxon)

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歴史:
ローマ帝国がブリタニアを放棄した後にブリテン島に移住してきたゲルマン系の人々。中世暗黒時代では、スコットランド人、ウェールズ人、ヴァイキングなどを相手に戦った。また、デーン人の王の配下に入り、国を持った者もいた。

『ヴィンランド・サガ』で、ヴァイキング達にひどい目に合わされている人たちの多くが彼ら。もっと知りたい方はWikipediaの「アングロ・サクソン人」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
他勢力よりレヴィが強いという数で押すタイプの勢力。レヴィのみがボウ/スリングを装備可能で、ウォーロードのみ騎兵となることが可能。

バトルボードは、ユニット内の兵が一定数以上いると発動するというものが多い。その中でも、全てのレヴィが1ターンの間ウォーリアーと同じ能力値を得るというアビリティ「サクソン王国(Saxon Kingdom)」が強力か。

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ヒーローはイングランドのほぼ全域を支配し、デーン人と戦った「アルフレッド大王(上画像)」とその孫でありデーン人を追い払い土地を奪還した「アゼルスタン」。アルフレッドは優れた王であることと不健康であったことは再現されているが、パンを焦がしておばさんに怒られるルールは無し。

◇ブルトン(Bretons)

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歴史:
5世紀の終わり頃にブリテン島からフランス北部に移住したブリトン人の末裔。中世暗黒時代には、ブルターニュ王国(後に公国化)を築き、侵略してくるヴァイキングやノルマン人と激しく戦った。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「ブルターニュ半島」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
全クラスがジャベリンを装備し、ウォーロード(強制)/ハースガード(強制)/ウォーリアー(選択)が騎兵となる騎兵中心の射撃型勢力。ウェールズ人と同くケルト系なので、戦い方も似ているということか。

バトルボードの能力はウェルシュとノルマンを足した感じになっており、機動力を活かしてジャベリンを一斉に投げて各個撃破を狙うといった戦い方が得意。

ヒーローはブルトン人独立のためにフランク人の支配者に反旗を翻した「モーマン」と、ヴァイキングを追い払いブルトン人の国家を再建した「アラン2世」。「アラン2世」は神に助けを乞うことで、奇跡を起こすことができるなどファンタジックな能力の持ち主。

◇スコット(Scots)

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歴史:
カレドニア(現在のスコットランド)の西海岸に移住してきたアイルランド人の子孫。そこにいたピクト人やヴァイキングを倒し、ピクト人のアルバ王国を乗っ取った(史実かどうかは怪しいらしい)。後に、イングランドを支配したノルマン人とも激しく戦った。ちなみに、この頃はいわゆるタータンを身につけてはいないものの、チェック柄の服を着ていたのではないかとされている。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「スコットランドの歴史」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
防御と反撃に特化した勢力。ウォーロード/ハースガードが騎兵になることが可能。徒歩のウォーロード/ハースガード/ウォーリアーはスピアと盾を装備しこの勢力特有の「スピアマン」となる。レヴィがボウとスリングを装備可能。

バトルボードは防御用のダイスを増やすアビリティが豊富で、それを攻撃用のダイスに変換するアビリティも持つため、自分から敵へ向かうのではなく、敵に来させる戦い方を好む。また、それらの多くが「スピアマン」限定なので、歩兵中心の勢力。

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ヒーローは、アルバ王国乗っ取った最初のスコットランド王「ケネス・マカルピン」とシェークスピアの戯曲でも有名なスコットランド王「マクベス(上画像)」。「ケネス」は彼の反逆の逸話を再現し、ゲーム開始時にダイスを振り、その目に応じて敵ユニットを泥酔させたり、自らの軍に編入するというとんでもない能力を持つ。

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中世暗黒時代ミニチュアゲーム『SAGA』紹介 第3回 勢力 その1

今回は、Sagaに登場する勢力を紹介いたします。ぜんぶを一気に紹介すると、かなりの分量になるので、勢力のデータが掲載されている本ごとに計4回に分けて掲載にしたいと思っています。

各勢力の歴史に加え、ゲームでの特徴も合わせて軽めに説明。歴史の解説では、このゲームで遊ぶにあたって大変オススメな副読本のマンガ『ヴィンランド・サガ』でどのように登場したかも合わせて説明しています。また、勢力のミニチュア画像は4ptsのスターター・セットの画像を使っています。

ちなみに、今回の勢力の説明などで、装備や騎兵化のオプションに触れていますが、基本的にこれらは追加のポイントを支払うことなくユニット単位で変更可能です。騎兵は徒歩の兵に比べて、移動速度が倍になる代わりに、射撃に対してのアーマーが下がるなどのルールがあります。

基本的に以前の紹介記事を読んだ方向けの内容なので、まずはそちらをお読みください。

それでは早速はじめましょう!

■サガ・ルールブック(SAGA Rule Book)

 

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◇ヴァイキング(Vikings)

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歴史:
優れた航海技術を活かしヨーロッパ中を荒らして回ったスカンジナビア半島の住人。中世暗黒時代の歴史に大きな変化を与え、数多くの「サガ」を残した者たち。ちなみに、デーン人、ノース人、スヴェア人など色々いるが、ゲーム上ではその辺はまとめてヴァイキングとされている。

『ヴィンランド・サガ』の主人公を含むアシェラッドの団のメンバーなどはこのヴァイキングにあたります。もっと知りたい方はWikipediaの「ヴァイキング」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
このゲームの主人公的な立ち位置にいる勢力であるヴァイキングは近接戦闘を重視の勢力。レヴィのみがボウ/スリングを装備し、騎兵は無し。

ハースガードうち4体をアーマーが低い代わりに攻撃力が倍になったバーサーカー(狂戦士)とすることが可能。バトルボードのこのゲームでは非常に重要な疲労を取り除くアビリティとモデルを犠牲に攻撃力アップするアビリティが光る勢力。

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ヒーロー(歴史上の人物であり、通常のウォーロードとは異なる特殊能力を持つキャラクター)は、ビザンツ(東ローマ)皇帝の親衛隊として活躍し、故郷に帰ってノルウェーの王になった「ハラール3世(ハラルド・ハードラーダ)」と、ドラゴンを退治したもはやファンタジーな男「ラグナル・ロズブローク(上画像)」。

◇ノルマン(Normans)

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歴史
フランク(現在のフランス)を侵略し、定住したヴァイキング。そこにいたフランク人と同化するなどして、独自の文化を育み、ノルマンディー公国を作った。そして、バイユーのタペストリーが有名な1066年のヘイスティングズの戦いに勝利したことをきっかけにイングランドを支配し、ノルマン朝を開き、現在に続くイギリス王室の血統を築く

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「ノルマンディー公国」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
特徴的な見た目をしたカイト・シールドを(普通の盾とのゲーム上の違いはないけど)装備した近接戦闘も射撃も得意なバランス型勢力。レヴィがボウを装備し、ウォーロード、ハースガード、ウォーリアーを騎兵にすることが可能。

ボウなどに比べて強力な射撃武器であるクロスボウをウォーリアー8体に装備させることが可能。バトルボードは騎兵用アビリティ、射撃用アビリティなどクラスを限定した物が多く、機動力と射撃力に優れる。

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ヒーローはイングランドを征服ししノルマン朝の開祖となった「ノルマンディー公ウィリアム(上画像)」と、そのウィリアムとヘースティングズで共に戦った騎士「イヴォ・タイユフェール」。ウィリアムが順当なウォーロード的なキャラクターなのに対し、「イヴォ」は疲労を受けないが、1人で敵に突撃しなきゃいけないという脳筋キャラ。

◇アングロ・デニッシュ(Anglo-Danish)

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歴史:
イングランドを侵略し、そこにいたアングル人、サクソン人を配下に置いたデーン人(ヴァイキング)。イングランドを支配した後、デンマーク、ノルウェーも支配し強大な北海帝国を築く

『ヴィンランド・サガ』の「スヴェン」や「クヌート」などがこのアングロ・ダニッシュ。もっと知りたい方はWikipediaの「デーン人」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
キリスト教徒と化したヴァイキングが中心なのでヴァイキング同様に、近接戦闘中心。レヴィのみがボウ/スリングを装備し、騎兵は無し。

ウォーロード(強制)とハースガード(選択)はヨーロッパを恐怖に陥れた両手斧「デーン・アックス」を装備。アーマーと引き換えに攻撃力(命中に+1)が上がります。その一方で、バトルボードは防御を向上させる物が多いのが特徴。

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ヒーローは先述の北海帝国を築いた「クヌート大王」と、ウィリアムとヘースティングズとの戦いに敗れたイングランド王「ハロルド・ゴッドウィンソン(上画像)」。クヌートは歴史を再現して(?)ヴァイキングのバトルボードも使用可能。

◇ウェルシュ(Welsh)

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歴史:
ローマ帝国の支配下にあったブリトン人(ケルト系)の子孫。ブリテン島の南西部(ウェールズ)で内輪もめを続けながらもヴァイキングの侵略にも負けずに抵抗を続けた人々。ちなみにアーサー王伝説はブリトン人がアングロ・サクソン人に抵抗する姿を描いた物語とされる。というわけで、偏った言い方をすれば、彼らはアーサーと円卓の騎士の子孫である。

『ヴィンランド・サガ』のあの人がこのウェルシュ系(ネタバレになるから書かない)。もっと知りたい方はWikipediaの「ウェールズの歴史」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
射程が短いながらも移動してからも撃てる「ジャベリン」を全てのクラスが装備するゲリラ戦が得意な勢力(レヴィはボウ/スリングを持つこともできる)。またレヴィを除く全てのクラスを騎兵にすることが出来、機動力も抜群。

バトルボードも射撃を活かした一撃離脱戦法を可能にするアビリティが中心。また、敵ユニットを強制的に引き寄せることができる強力なアビリティ「挑発(Taunting)」を持つ。目標を確保してる敵を引きずり出せるのはかなり強力。

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ヒーローはクウィネッヅ家とポウィス家を征服したデハイバーズ家の王「マレディズ・アプ・オウェイン(上画像)」とウェールズを統一した唯一のブリトン王「グリフィズ・アプ・ルウェリン」がいます。「グリフィズ」はレヴィもSAGAダイスを発生させられるようになるのが優秀か。

こんなところで、今回は終わり。次回はエクスパンション『ノーザン・フューリー』に収録された勢力をご紹介します。

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中世暗黒時代ミニチュアゲーム『Saga』紹介 第2回 クラスと編成ルール

中世暗黒時代(ヴァイキング時代)ミニチュアゲーム『Saga』の紹介の第2回。前回は、勢力を紹介すると言ったな。あれは、嘘だ(第1回の記事はこちら)。

今回は勢力のを紹介する前に必要な、クラスと編成ルールを軽く説明いたします。

■クラス

『Saga』には4種類の兵のクラスが登場します。これは基本的にどの勢力でも同じ能力値を持っています。

 

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ウォーロード(Warlord):プレイヤーが操作するウォーバンドのリーダーであり最強の戦士。近接では5個、射撃では2個の攻撃ダイスを振る。

近接に対してのアーマー5+(相手が攻撃ダイスで5以上だしたら命中)で、射撃に対してのアーマーが6+。前回紹介したような特殊能力を持つ。

 

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ハースガード(Hearth Guard):優れた戦闘能力を持つウォーロードの家臣。近接では2個、射撃では1個の攻撃ダイスを振る。アーマーは5+。

 

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ウォーリアー(Warrior):ウォーバンドの中心となる戦士。近接では1個、射撃では2体につき1個の攻撃ダイスを振る。アーマーは4+。

 

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レヴィ(Levy):戦いを前に急遽集められた徴募兵。近接では3モデルにつき1個、射撃では2体につき1個の攻撃ダイスを振る。アーマーは3+。数が入れられるがSAGAダイスを生まないという欠点も持つ。

■編成ルール

これら4種のクラスの兵を、以下のコストを支払ってウォーバンドに編入し、ユニットを作り、ウォーバンドを編成します。

・ウォーロード:無料。ただし基本的に1体しか入れられない
・ハースガード:4体で1ポイント
・ウォーリアー:8体で1ポイント
・レヴィ:12体で1ポイント

ユニットはウォーバンドに編入した兵を同兵種で4体以上、12体未満で自由に組み合わせて作ります。ウォーロードは1体でユニットとして扱います。

例えば、2ポイント分のハースガードをまとめて8体構成のハースガード・ユニットを1つ作ったり、1ポイント分のレヴィを分けて4体構成のレヴィ・ユニットを3つ作ったりすることができます。

ユニットの数は『Saga』においてかなり重要で、特殊能力を発動させるバトルボードで使うSAGAダイスはその構成人数に関係なく、各ターンの最初に盤上にいる、ウォーロードが2個、ウォーリアー・ユニットとハースガード・ユニットがそれぞれ1個ずつ生み出します(SAGAダイスはウォーバンド全体で最大で6個まで)。

というわけで、ある程度ユニットの数がいないと(特にユニットがやられ始めてから)SAGAダイス不足に苦しむことになりますが、ユニットは行動する度に、その構成人数に関係なく、同じだけのSAGAダイスの絵柄を消費するので、大きいユニットであれば沢山のモデルを省エネで一気に動かすことができます。

また、ユニットはやられた時に周囲にいる味方に疲労ポイントを与える(周囲が動揺する)ので、小さく弱いユニットが沢山いても、やられた時のリスクがあるのも難点。でもSAGAダイスは欲しい。

一般的なミニチュアゲームに比べてかなりシンプルではありますが、どの兵種をどれだけ入れるか、ユニットをどれくらいの大きさにするかがかなり悩ましい。勢力毎に異なるバトルボードの特殊能力との兼ね合いもあるので、ウォーバンドの編成は沢山悩めてそれだけでも楽しいですね!

ちなみに、『Saga』はスターターが4ポイントで組まれており、トーナメント等では(基本ルール上の最大である)6ポイントで遊ばれているようです。まずは4ポイントで遊ぶのがいいでしょう。

4ポイントだとモデル数はウォーバンド全体で最小で17体~多くてもでも40体くらい(全員レヴィは現実的ではない編成なので)といった感じです。一般的な中世を再現するヒストリカルゲームは結構なモデル数を要求されることが多いようですが、「SAGA」はモデルの数はそれらに比べると少なめとなっています。

今回はここまで。次回こそ勢力の説明をいたしますので、お楽しみに!

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中世暗黒時代ミニチュアゲーム『Saga』紹介 第1回 時代設定とルール

さてさて今回は、さんざん予告してまいりました中世暗黒時代(ヴァイキング時代)ミニチュアゲーム『Saga』を紹介しますよ!

何回かに分けて連載予定。一応毎週更新するつもり!

『Saga』ルールブックを読んで完全に惚れちまったゲームなのですが、まだミニチュアが完成してなくって遊べてない状態での説明ですので、そのへんはご了承ください。遊んだらその感想も書きたいね!

■『Saga』って何?

 

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ルールブック表紙

 

『Saga』は28mmスケールのミニチュアを使って、ヴァイキング時代の戦いを再現し対戦するヒストリカル・ミニチュアゲーム。ゲームのデザインはフランスのStudio Tomahawkで、出版はイギリスのGripping Beastが行っています。

■ヒストリカル・ミニチュアゲームって何?

 

おそらくこのサイトを見てくれている方のほとんどは、ファンタジーやらSFやらの世界を舞台にしたミニチュアゲームで遊んでるかと思いますが、ヒストリカルとは歴史上の軍隊や戦いが登場するいわゆる歴史物のこと。

ヒストリカルにもいろいろなタイプがあり、歴史資料を参考に再現を楽しむことに重きを置いたゲームもあれば、歴史上の軍隊が登場するけどあくまで対戦ゲームとしての面白さに重きを置いているゲームもあります。

『Saga』はどちらかと言うと後者。歴史を変えた大規模戦を再現するのではなく、もしかしてあったかもしれない架空の小規模戦を再現しているような感じ。そのため、伝説上は存在したとされるが、歴史的にいたかどうかは非常に怪しい勢力や人物も登場します。

■ヴァイキング時代ってそも何?

 

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ヴァイキング・アーミー(スターター)

 

簡単にまとめると中世ヨーロッパの西暦800年~1000年あたりの時代で、その名の通り、北の民であるヴァイキングたちが南下しヨーロッパ全土を侵略していった時代。詳しくはWikipedia等を頼ってくれ!

そして、この時代のヴァイキングの王や英雄、また、アイスランドに住んだ人々の話などを語る詩が「サガ(サーガ)」。

「サガ」にはその時代の歴史や生活を知ることができるお話もある一方で、ファンタジーに近いお話もたくさん登場します。というわけで、ゲームの『Saga』もファンタジー的な要素も(少し)含んだゲームになっています。

幸村誠の漫画『ヴィンランド・サガ』の時代がまさにこの時代。今後の記事で詳しく説明しますが、『ヴィンランド・サガ』の登場人物も『Saga』にキャラクターとして出てきますよ!(ちなみにこちらの公式サイトで1話が読めますよ

ちなみに『Saga』は副題が『Viking Age』となっているので、ヴァイキング時代がメインではあるものの、そこから離れた勢力や人物も出てくるし、今度の拡張では十字軍期を再現できる本も登場するので、中世暗黒時代を扱ったゲームといってもいいかも。

■どんなゲームなの?

 

プレイヤーがターン毎に交互に4体~12体で構成されるユニットを複数動かし、射撃や近接戦闘しながら相手に損害を与え、用意されたシナリオ上の様々な条件を満たして、勝利点をより多く獲得しようと争う……と、基本的な部分では皆さんがよくご存知のミニチュアゲームとあまり大きな違いはありません。

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6pts(基本ゲームでは最大)のアーミー例

 

一般的な規模のゲームで使うミニチュアの数は(勢力や編成により異なりますが)少なくて20体以下、多くても40体くらいというルールで、そんなに多くはありませんが、超少ないというわけでもない感じ。

基本的なルールは非常にシンプル。ユニットが他ユニットを攻撃する場合、ユニット内のモデルの攻撃回数分のダイスをまとめて振り、相手の防御力以上の目で命中。次に相手側が命中した分だけダイスを振り、3以下を出したら防御失敗となり、失敗した数だけモデルが死ぬという判定です。

ちなみに近接戦闘では仕掛けた側も仕掛けられた側も攻撃を同時に行うので、双方で人がバタバタ死にます。また、仕掛けられた側は攻撃用のダイスを防御に回すこともできるので、攻撃と防御の配分を考えるのも楽しそう。

 

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バトルボードとサガ・ダイス

 

最も特徴的なのは「バトルボード」というシステム。プレイヤーが自分のターンの最初に「サガ・ダイス」と呼ばれる専用のダイス(超カッコイイ。でも普通のダイスでも代用可能)を複数振り、その絵柄(出目)を特定の組み合わせで消費して、ユニットを行動させたり、特殊な効果を発生させるというもの。

 

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サガ・ダイス

 

対応する絵柄を消費し続ければ、1ターン中に同じユニットを複数回で行動させることができるので、場合によっては1つのユニットが1ターンで相手のユニットを複数倒すなんていうこともありえます(複数回行動によるペナルティはありますが)。

「バトルボード」で使用できる特殊効果は複数あり、状況に応じて使い分けます。またその内容は勢力毎で完全に異なり、ユニットに一撃離脱戦法を取らせるといったものもあれば、謎めいた力で敵が死んだり吹雪が起こって射撃が難しくなるなどというもはや魔法の粋に達しているものもあります。

また、相手の行動に合わせてリアクションとして使用できる特殊効果もあるので、自分のターンで消費せずにとっておくかどうかなど、非常に悩ましいところが、非常に面白い。あと、特殊効果の名前が「ヴァルハラ」とか「我らは伝説なり(We are legend)」など、熱い名前が多いのも素敵。

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疲労トークン

 

次に特徴的なのが「疲労(Fatigue)」のルール。『Saga』では、ユニットが近接戦闘をしたり、1ターン中に複数回行動すると「疲労」のトークンが溜まっていきます。

そしてそのトークンは、対戦相手が消費することで、そのユニットの移動速度を半減させたり、判定にペナルティを与えたり、不利な状況を生み出します。また、ある程度「疲労」が貯まると、疲れ果て、疲労が取り除かれるまで行動不能になります。

ユニットは「休憩(rest)」を行うことで「疲労」を自力で取り除くことが出来ます。しかし、ターンの最初の行動でしか行うことができないので、ゲーム中のどのタイミングで「休憩」を行うかも結構重要になることでしょう。

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ウォーロード

 

個人的にすごく気に入っているのが「ウォーロード」のルール。ウォーロードは、プレイヤーが操作するアーミーのリーダー。一番いい装備を持っていて、攻撃回数が多く、受けたダメージを無効化したり、ダメージを周りの味方に肩代わりさせたりすることができます。その代わり、多くのシナリオでウォーロードが死ぬと自動的に負けとなります。

そしてヴァイキング時代の戦士を率いる男ということで、ウォーロードは敵ウォーロードと近接戦闘に入れる距離まで近づくと、自動的に敵ウォーロードと近接戦闘を始めてしまうというルールがあります。

ウォーロード自体が強く、前線に出したくなるんだけど、前に出しちゃうと、頭に血が上って敵ウォーロードと仲間たちがいる所に勝手に突っ込んじゃうし、死んじゃうと負け……時代の再現とゲームとしての面白さを両立してて素晴らしいルール!

シナリオは、ウォーロード同士の決闘もあれば、馬車のエスコート建物の防衛/制圧丘の取り合いなどなど、それぞれ異なる雰囲気ものが複数用意されています。テレインを置く数やその大きさがしっかりルールで明記されているので、競技性も兼ね備えています。

 

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実際遊んでいる風景はこんな感じ(詳しいレポートはこちらをご覧ください)。騎兵主体のノルマンヴァイキングの対戦ですね!

さてさて、第1回なのにかなり長くなりましたが(ほぼすべてのルールを説明した)、次回は『Saga』に登場する勢力を中心に紹介する予定。乞うご期待!

ちなみに、現状日本国内で「Saga」の取扱店はありませんので欲しい方は海外通販(公式通販はこちら)でどうぞ。取り扱いを検討中の小売店様がいらっしゃいましたらご連絡ください。

[Gripping Beasts]
[Tapestry](画像)