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中世暗黒時代ミニチュアゲーム『SAGA』紹介 第6回 勢力その4

前回に引き続き、Sagaに登場する勢力を紹介いたします。全部を一気に紹介すると、かなりの分量になるので、勢力のデータが掲載されている本ごとに計4回に分けて掲載。その最終回となる今回は拡張版3冊目『ヴァリャーギ&バシレウス』に加え、海外のヒストリカル系ミニチュア情報誌『ウォーゲームス・イラストレイテッド』に掲載された勢力も合わせて紹介します。

基本的に以前の紹介記事を読んだ方向けの内容なので、まずはそちらをお読みください。

それでは早速はじめましょう!

■ヴァリャーギ&バシレウス(Varjazi & Basileus)

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◇ペイガン・ラス(Pagan Rus)

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歴史:
9世紀頃、東ヨーロッパに侵入し、定住したヴァイキング達。ルーシ族、ヴャリャーグなどとも呼ばれる。ルーシ・カガン国(汗国)やキエフ大公国を建国し、ビザンツ帝国や、ブルガリア帝国の他、周辺の遊牧民族などと戦った。ペイガンとは異教徒を指す言葉であり、彼らは北欧の神々を信仰しキリスト教化はしていない。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「ルーシ族」ページを参考にどうぞ。

ゲーム:
近接戦闘メインのヴァイキング系勢力。レヴィがジャベリンを装備。

バトルボードは、ロシアの寒さを活かして(?)相手の行動を阻害したり、能力を下げたりするアビリティが多い。特に「大いなる冬(The Great Winter)」は、相手の移動と射撃の射程をSに下げるという、騎兵や長射程の射撃主体の勢力に対してかなり凶悪。意図的に冬にしたり、寒波を発生させたり、もはや魔術のようなアビリティばかりである。

ヒーローは、周辺勢力に次々と戦いを挑みキエフ大公国をヨーロッパ最大規模にまで広げた大公「スヴャトスラフ1世」。周辺の遊牧民を傭兵として連れてくる事が可能。また、評判を大事にしたという話が反映され、彼の周囲で敵にヒットを与えられなかったユニットは疲労を受け、逆に4ヒット以上出したユニットは疲労がすべて消えるという能力を持つ。

◇ラス・プリンス(Rus Princes)

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歴史:
10世紀ごろウラジミール1世によってキリスト教化された後のキエフ大公国などのルーシ族の諸公国。キエフ大公国はビザンツからキリスト教やその他の文化を取り入れ、その後にビザンツ帝国と戦った。この頃にはヴァイキング系の傭兵はいるものの、民族としてのヴァイキング色は薄れ、キリスト教の時代となった(スターターセットの画像なし)。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「キエフ大公国」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
ウォーロード/ハースガードの強化に長ける勢力。ウォーロード/ハースガードは騎兵。レヴィはボウを装備。

バトルボードは先述の通り、ウォーロード/ハースガードを強化するアビリティが中心。射撃武器を装備していないにもかかわらずボウ/ジャベリンのように射撃を可能にするアビリティや、SAGAダイスを捨てる代わりにハースガードが近接/射撃フェイズ中に無敵になるなどまたしても魔術めいた強力なアビリティを持つ。

また、全ユニットが無限に行動可能になる(その代わり休息を行えなくなるので疲労がある程度貯まれば行動不能となる)アビリティも強い。

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ヒーローは、ルーシ族の公たち直属のエリート兵部隊「マライア・ドルジーナ」と公たちに仕えた テュルク(トルコ)系遊牧民の傭兵部隊「チョールヌィ・クロブキ(黒帽子族)(上画像)」。どちらも人物ではなく部隊で、前者はハースガードを、後者は傭兵のステップ・ノーマッドに追加のコストを払ってアップグレードするユニット。

「マライア・ドルジーナ」は、ウォーロードの特殊能力の一部を持ったユニットで頑丈。一方、「チョールヌィ・クロブキ」は、ステップ・ノーマッドをウォーリアー扱いにした単純な強化版といった感じ。

◇ビザンティン(Byzantines)

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歴史:
古代ローマ帝国が東西に分割された結果生まれた、コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)を首都とするビザンツ帝国(東ローマ帝国)。その長い歴史の中で、先述のルーシ族の他、イスラム帝国や遊牧民など様々な敵と戦った。中世暗黒時代では旧帝国領の回復と、キリスト教の布教に力を入れた。また、ビザンツ皇帝はヴァイキングの傭兵を親衛隊「ヴァラング」として重用していた。

ちなみに、東ローマ帝国の住民たちは自らをビザンツや東ローマとは呼んでおらず、ローマ帝国に住むローマ人と自称していた。一方で、ヴァイキングなどの西欧の住民からはギリシャ帝国と呼ばれていたようである(というわけで、ビザンツのプレイヤーは自らの勢力をローマと呼ぶといいだろう)。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「東ローマ帝国」ページを参考にどうぞ。

ゲーム:
ユニット同士の連携を重視するバランス型の勢力。ウォーロードとハースガードは騎兵。ハースガードとウォーリアーはボウを装備可能。レヴィはジャベリンを装備。

バトルボードは複数のユニットを同時に動かすアビリティや、近くにいる味方ユニットにヒットや疲労を肩代わりさせるアビリティなどが多い。また味方と近接戦闘中の敵ユニットに射撃を行うなど、高い文化レベルを持ったビザンツの高度な戦術を再現したようなアビリティが見られる。加えて、ビザンツの長槍「コントス」によるランス・チャージを再現したアビリティもある。

ヒーローは、「ビザンツ皇帝(バシレウス)」とヴァラング隊の隊長時代の「ハラール3世(ハラルド・ハードラーダ)」。「ビザンツ皇帝」は、戦闘能力は低いが、ヴァラング隊やカタフラクト(重装騎兵)など特殊なユニットを使える。一方、「ハラール3世」は、全ユニットがヴァラング隊となり、ヴァラングのバトルボードも使えるようになる。

■ウォーゲームス・イラストレイテッド(Wargames Illustrated)

◇スクレリング(Skraelings)

歴史:
ヴァイキングが現在の北米にあたる「ヴィンランド」で出会ったとされるアメリカ先住民たち。アイスランドに行ったヴァイキングが出会ったトゥーレ人にも使われているが、この「Saga」では前者の方を指している。(スターターセットの画像なし)

『ヴィンランド・サガ』にはいまのところ未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「スクレリング」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
相手のバトルボードをコピーする射撃主体の勢力。ハースガードが存在せず、ウォーロードとウォーリアーはジャベリンを装備。レヴィはボウを装備。騎兵はなし。全体でアーマーが-1されている。

バトルボードは相手のバトルボードのアビリティをコピーして使うという強力なアビリティの他、全軍を同時に動かしたり、死んだモデルで新たなユニットを組み再登場させる(雰囲気としては死者の復活ではなく、新たな部隊が登場する)といったアビリティもある。

ヒーローは無し。スクレリングのデータとバトルボードはこちらのリンク先でPDF形式で無料配信中。

◇ステップ・トライブ(Steppe Tribes)

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歴史:
大草原をからやってきた遊牧民たち。様々な遊牧民がいるが、「Saga」には、後にロシア周辺を支配するタタール人(モンゴル)、ハンガリーを中心に一大遊牧国家を築いたアヴァール人(起源不明)、クリミア半島を支配したハザール人(テュルク系)、後に帝国を築くセルジューク族(トュルク系)、先述のハンガリー人、 ペチェネグ (後の黒帽子族)などが関わりが深い。彼らは東欧に住むルーシ族やビザンツと激しく戦った。

『ヴィンランド・サガ』には未登場。もっと知りたい方はWikipediaの「遊牧民」のページを参考にどうぞ。

ゲーム:
騎兵による射撃主体のまさに遊牧民な勢力。レヴィ以外全て騎兵。レヴィはボウを装備し、それ以外は「コンポジット・ボウ」を装備。コンポジット・ボウはジャベリンとほとんど変わらないが、移動する前後どちらかで射撃できる武器。その代わり、ハースガード/ウォーリアーはアーマーが低い。

バトルボードも全軍が一斉射撃するアビリティなど射撃強化が中心。また、射撃をするために近接戦闘から離脱するアビリティや、一度盤上から消えて、別のところから出てくるといったアビリティもある。

ヒーローはビザンツ帝国の支配から抜け出すために反乱を起こしたブルガリア人「ペタル・デリャン」(ちなみにその反乱鎮圧で目覚ましい活躍をしたのがハラール3世)。

裏切り者に目を切られ失明しながらも、大きな剣を振り回し軍を指揮したという史実(!)を再現し、攻撃ができない代わりの防御のダイスが増え、共に突撃したユニットが鼓舞され攻撃回数が増えるというルールを持つ。また貧者の味方だったので、レヴィがウォーリアー並みの性能に強化されるというルールも持つ。凄い男だ。

ステップ・トライブのデータとバトルボードはこちらのリンク先でPDF形式で無料配信中。

だいぶ時間がかかりましたが、これで全勢力の紹介は終わり。次回は『Saga』を遊ぶために必要なものを紹介していきたいともいます。

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